人々に明るい気持ちを届ける
「洞爺湖温泉冬花火大会」

周辺の人々に楽しんでもらうイベントを

 北海道の中央南西部に位置する洞爺湖町。洞爺湖や有珠山といった雄大な自然、100年の歴史がある温泉、海の幸、山の幸、そして湖の幸もいただけるグルメ……と魅力あふれるリゾートです。現在、洞爺湖湖畔では「洞爺湖温泉冬花火大会」が開催中。2020年12月1日から2021年2月14日まで2ヵ月半にわたり毎晩花火が打ち上げられています。

 2019年度に洞爺湖町を訪れた宿泊客は約63万人。その割合は道内客約30%、道外客約28%、訪日外国人観光客が約42%、特に冬季は半数以上が外国人観光客でした。洞爺湖温泉観光協会事務局長の大楽泰生さんは、「コロナ禍で外国人のお客様は見込めません。感染対策をしっかりと行い、洞爺湖周辺地域の方々に楽しんでいただけることができないかと考え、密にならない屋外で花火大会を開催することにしました」と、イベントを企画したきっかけを教えてくれました。

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花火と音楽のコラボレーション

 空気が澄んでいる冬の夜空に打ち上がる花火はより鮮やかに見えます。雪が舞う夜は特に幻想的で美しいものです。洞爺湖では毎年4月28日から10月31日まで「ロングラン花火大会」が開催されていますが、今回は花火と音楽を合わせたショーという初の試みが見どころ。使用された楽曲は、鼓単の「Toya~心の旅路~」(12月1日〜1月7日)とATRの「大切な時間」(1月8日〜2月14日)で、どちらも地元の北島良人さんがボーカルを務めるバンドによるもの。「音楽と一緒に行ったことで、『元気をもらえる』『感動した』などのお声をいただきました。みんなで空を見上げると熱いものがこみ上げてくるような、感動する花火になったと思っています」ホームページに設けたアンケートには、想像以上に多くのコメントが届いたと大楽さんも驚きの様子。「夏に花火を見られなかったけれど、ここに来て見られてよかったです」など、満足度は95%以上だったそうです。「会場にいらっしゃることができない方々にも見ていただけるように、ライブカメラを設置し公式ホームページで毎晩ライブ配信をしています。今は明るいニュースがないので、花火の映像を見て、明るい気持ちになっていただけると、また、オンラインで見た方が洞爺湖に行って本物を見てみたいと思っていただけるといいですね」

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イベントやツーリズムの新たな可能性

 音楽と花火を組み合わせは花火業者にとっても初めてのことでした。楽曲に合わせて打ち上げるのが難しく、日々調整しながら進めていたと裏側の苦労を明かしてくれましたが、今回の挑戦は「非常によかった」と大楽さん。「地元の方、関係者の方からもポジティブな声しかありません。花火業者も大変ながらも楽しんでやってくれているようです。『ロングラン花火大会』は船で移動しながら打ち上げるので音楽に合わせるのは難しいのですが、年に一回あるイベントなどで花火と音楽のコラボをするのもいいかもしれません」と今後のイベントでの選択肢の広がりを感じているそうです。

 広大な土地が広がる北海道は人口密度が低く、洞爺湖町には屋外で楽しめるアクティビティがたくさん。そんな利点をafterコロナのツーリズムに活かそうと、春からはワーケーションの誘致も始めるそう。美しい自然の中に滞在し、仕事後はおいしい食事と温泉でリラックス、休みの日にはサイクリングやカヌー、乗馬、ハーブの蒸留など、さまざまなアクティビティを楽しめます。「湖がある景色はヨーロッパのような雰囲気が漂います。冬はちょっと山道を行くとまるで北欧みたいですよ。自然の中での遊びがたくさんあるので、羽を伸ばしに来ていただければと思います」

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洞爺湖温泉の中心街で3月7日まで「イルミネーショントンネル」も開催中。
約40万ものLEDが約70mのトンネルをきらびやかに彩る

写真提供:一般社団法人 洞爺湖温泉観光協会

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